「室(むろ)のある風景」は地域の宝
かけがえのない財産を次の世代へつなぎたい
■問合せ
三浦隆弘さん
FAX 022-382-4606
e-mail miura@zephyr.dti.ne.jp
※「なとり農と自然のがっこう」は野菜の旬にあわせて年に数回開催
詳しくは問合せを
取材・文/斎藤 緑 撮影/斉藤 肇
「仙台発・大人の情報誌 りらく」2006年8月号に掲載されました。
□斎藤 緑
ベジタブル&フルーツマイスター(野菜のソムリエ)
野菜や果物の魅力やおいしく食べるコツを伝える教室『野菜とおしゃべり』を主宰。
http://blog.livedoor.jp/ever_green_/
かけがえのない財産を次の世代へつなぎたい
なとり農と自然のがっこう・主宰
ミョウガタケ農家 三浦隆弘さん
仙台市中心部から南へ10キロあまり。名取市下余田地区は、江戸時代から米作や野菜栽培が盛んな、歴史ある農村地帯です。特産の「ミョウガタケ」や「セリ」は、今も昔ながらの方法を生かして栽培されています。
今回の「力こぶ」さんは下余田の専業農家、三浦隆弘さん。収穫終盤を迎えたミョウガタケの室(むろ)を訪ね、お話を伺いました。
■稲わらの室(むろ)育ち、ミョウガタケ
名取市の特産「ミョウガタケ」。コロンとした姿の「花ミョウガ」に対し、ミョウガの茎を光を当てずに栽培したものが「ミョウガタケ」です。パックに入った姿をご覧になったことのある方は多いと思いますが、栽培されている様子を目にする機会はあまりないかもしれません。
全国有数の生産地・下余田地区を訪れると、所々に稲わらで作られた背の低い小屋のようなものが立っています。これが、ミョウガタケの室。高さは人がやっとかがんで入れるほどです。
室の中を見せていただくと、1メートルほどに育ったミョウガタケが文字通り林立していました。空気はひんやり湿り気があって、ほのかにミョウガの香りがします。「刈り取り、やってみますか?」三浦さんからの嬉しいお言葉に、鎌をお借りしてチャレンジしてみました。シャッシャッという心地よい音・・・そして切り口から水が滴るほどのみずみずしさ。稲わらは、光を遮断し、雨や空気は適度に通します。自然素材の室が、ミョウガタケの命である、みずみずしさの生みの親なのです。
■ミョウガタケづくりは地域の資源
ミョウガタケの栽培は2年がかり。1年目のミョウガは、畑で青々とした葉っぱを伸ばしています。この時期は根っこを育てているのです。そうして2年目にようやく根株を掘り起こし、芽の向きを一つ一つきれいにそろえて平らに並べ、稲わらをかぶせます。その後2度の色付けを経て(成長に合わせてタイミングよく光を当てることで、あの美しい紅色がつくそうです)、稲わらで囲み室にします。
「ミョウガタケの栽培は、非常に手間がかかります。でも、下余田のミョウガタケは、種や栽培方法・色付けのタイミングなどすべて、各農家が代々受け継いできた資源であり、財産なんです。ですから農家が栽培をやめることは、そういった資源が途絶えることでもあります」そう話すと、三浦さんは表情を引き締めました。
これまで先輩に育ててもらったという三浦さん。地域の大切な財産を次の世代へ伝えていくことが、自分の役割ではないかと考えています。「先輩方の作るミョウガタケの美しさは、まるで芸術品です。商品自体も、栽培方法もひとつの文化。その素晴らしさのエッセンスを伝えていきたいと思っています」
■下余田はすごい!この思いが仕事の原点に
三浦さんは、学生時代から環境やリサイクル問題に関心を持ち、NPO活動なども積極的に行ってきました。活動を通したさまざまな人との出会いの中で、自分が生まれ育った下余田の暮らしの素晴らしさにあらためて気づいたといいます。
例えば、ミョウガタケの室に使う稲わらは、前年の秋にお米を収穫した後、干して取っておいたもの。出荷が終わり、室を解体した後は、田んぼや畑に鋤き込んで肥料にします。稲作地域ならではの資源を活かしきる、見事な「循環型農業」です。「下余田は、気象条件が良く水にも恵まれた地域です。仙台にほど近いのに、ミョウガタケの室をはじめ、ここならではの農村景観、暮らしの知恵が守られている。これは、すごいことですよね」この思いが、2年前から始めた農村体験プログラム「なとり農と自然のがっこう」にも繋がっています。
「ここに生かされている自分だからこそできること・・・下余田ならではの農村文化を守る担い手として、次の世代に地域の財産をつなぎたいです」そう語る三浦さんの背中は、いっそう大きく見えました。
ミョウガタケ農家 三浦隆弘さん
仙台市中心部から南へ10キロあまり。名取市下余田地区は、江戸時代から米作や野菜栽培が盛んな、歴史ある農村地帯です。特産の「ミョウガタケ」や「セリ」は、今も昔ながらの方法を生かして栽培されています。
今回の「力こぶ」さんは下余田の専業農家、三浦隆弘さん。収穫終盤を迎えたミョウガタケの室(むろ)を訪ね、お話を伺いました。
■稲わらの室(むろ)育ち、ミョウガタケ
全国有数の生産地・下余田地区を訪れると、所々に稲わらで作られた背の低い小屋のようなものが立っています。これが、ミョウガタケの室。高さは人がやっとかがんで入れるほどです。
室の中を見せていただくと、1メートルほどに育ったミョウガタケが文字通り林立していました。空気はひんやり湿り気があって、ほのかにミョウガの香りがします。「刈り取り、やってみますか?」三浦さんからの嬉しいお言葉に、鎌をお借りしてチャレンジしてみました。シャッシャッという心地よい音・・・そして切り口から水が滴るほどのみずみずしさ。稲わらは、光を遮断し、雨や空気は適度に通します。自然素材の室が、ミョウガタケの命である、みずみずしさの生みの親なのです。
■ミョウガタケづくりは地域の資源
これまで先輩に育ててもらったという三浦さん。地域の大切な財産を次の世代へ伝えていくことが、自分の役割ではないかと考えています。「先輩方の作るミョウガタケの美しさは、まるで芸術品です。商品自体も、栽培方法もひとつの文化。その素晴らしさのエッセンスを伝えていきたいと思っています」
■下余田はすごい!この思いが仕事の原点に
例えば、ミョウガタケの室に使う稲わらは、前年の秋にお米を収穫した後、干して取っておいたもの。出荷が終わり、室を解体した後は、田んぼや畑に鋤き込んで肥料にします。稲作地域ならではの資源を活かしきる、見事な「循環型農業」です。「下余田は、気象条件が良く水にも恵まれた地域です。仙台にほど近いのに、ミョウガタケの室をはじめ、ここならではの農村景観、暮らしの知恵が守られている。これは、すごいことですよね」この思いが、2年前から始めた農村体験プログラム「なとり農と自然のがっこう」にも繋がっています。
「ここに生かされている自分だからこそできること・・・下余田ならではの農村文化を守る担い手として、次の世代に地域の財産をつなぎたいです」そう語る三浦さんの背中は、いっそう大きく見えました。
■問合せ
三浦隆弘さん
FAX 022-382-4606
e-mail miura@zephyr.dti.ne.jp
※「なとり農と自然のがっこう」は野菜の旬にあわせて年に数回開催
詳しくは問合せを
取材・文/斎藤 緑 撮影/斉藤 肇
「仙台発・大人の情報誌 りらく」2006年8月号に掲載されました。
□斎藤 緑
ベジタブル&フルーツマイスター(野菜のソムリエ)
野菜や果物の魅力やおいしく食べるコツを伝える教室『野菜とおしゃべり』を主宰。
http://blog.livedoor.jp/ever_green_/
|
旬穀菜館 |
安全・安心・おいしい食品のコラム・宮城の力こぶ |

活動報告
イベント